この世は夢のごとくに候

~ 太平記・鎌倉時代末期・南北朝時代・室町幕府・足利将軍家・関東公方足利家・関東管領等についての考察や雑記 ~

2017年11月

足利尊氏の顔だち、ついにこれで決まり? 肖像画の写しが発見される

先月27日にニュースとして報道された、毎日新聞や朝日新聞等の記事によると、室町幕府初代将軍・足利尊氏の没後間もない14世紀末に描かれたとみられる、尊氏の肖像画の写し(下の画像)が発見されました。

尊氏_01

今回確認された「足利尊氏像」は、個人が所有しているもので、栃木県立博物館の本田諭特別研究員や鎌倉歴史文化交流館の高橋真作学芸員などが、資料調査の際に発見しました。
大きさは縦88.5センチ、横38.5センチで、軸装された画の下側に正装して着座する人物が描かれており、上方には十数行にわたって画中の人物の来歴が文章で綴られています。
その文章の中に、尊氏を示す「長寿寺殿」という言葉があり、また、尊氏の業績として知られる国内の66州に寺や塔を建立した旨が記されている事などから、この度、尊氏の肖像画であると判断されました。
下の画像は、その尊氏の肖像画写しの、顔の部分を拡大したものです。大きな鼻と垂れ目が特徴的ですね。

尊氏_02

室町時代以前に描かれた事が確実な尊氏の肖像画は、他には広島県の浄土寺が所蔵している「絹本著色(ちゃくしょく)足利尊氏将軍画像」(下の画像)があるのみで、また肖像画以外では、室町幕府第2代将軍の足利義詮(よしあきら)が14世紀に京都の東岩蔵寺に奉納したと云われている「木造足利尊氏坐像」(大分県安国寺蔵)があるだけで、そのため尊氏の顔だちを巡っては今まで意見が分かれてきました。

しかし今回の発見により、今まで分かれていたそれらの意見がまとまる可能性も高く、専門家達は以下のようにコメントしています。
「尊氏の顔がこれではっきりした!」
「垂れ目や大きな鼻の特徴が、2つの作品(前出の、浄土寺蔵の尊氏肖像画や、安国寺蔵の木造の足利尊坐像)と似ている。尊氏はこの通りの顔つきをしていたのでは。意見が分かれる尊氏の顔立ちを伝える貴重な資料だ」
「木像の顔貌(がんぼう)と似た肖像画が出現したのは、尊氏像の議論にとっても重要な発見」

足利尊氏(浄土寺蔵)

ちなみに、今回発見されたこの肖像画の写しは、宇都宮市の栃木県立博物館で今月29日まで公開されるそうです。


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現在鎌倉で、鎌倉公方 足利基氏についての特別展が開催されています

つい数日前に初めて知ったのですが、現在、鎌倉の鶴岡八幡宮境内東側にある鎌倉市立博物館「鎌倉国宝館」で、「鎌倉公方 足利基氏 ―新たなる東国の王とゆかりの寺社―」と題した特別展が開催されているそうです。

特別展「鎌倉公方 足利基氏」


上の画像がその特別展のチラシですが、何せこういったブログを運営しているくらいですから、私としては当然、もの凄~く興味・関心がある内容の特別展です!
以下の鉤括弧内は、鎌倉国宝館のHPから転載した、この特別展の概要です。

本展は、平成29年が初代鎌倉公方(関東公方)足利基氏(1340~67)の没後650年にあたることを記念し、基氏の父尊氏をはじめとする足利氏関連の資料や、足利氏ゆかりの寺社に伝わる宝物の数々を、一堂に展観するものです。

元弘3年(1333)の鎌倉幕府滅亡後、鎌倉には鎌倉府(関東府とも)と呼ばれる室町幕府の機関が置かれ、東国の支配にあたっていました。幕府の一機関といっても、鎌倉府は関東の国々をその管轄下に置き、幕府から独立した様々な権限を認められていたため、その力は極めて強大でした。このことは、鎌倉府の長が「公方」と呼ばれ、幕府将軍と同じ足利氏によって世襲されていたことからもうかがえます。

本展を通じて、鎌倉幕府滅亡後、衰退の一途をたどったと思われがちな鎌倉が、新たなる支配者である鎌倉公方のもと、変わらぬ繁栄を遂げていた様子を再認識していただければ幸いです。

開催期間 平成29年10月21日(土)~12月3日(日)
開館時間 午前9時~午後4時半(入館は午後4時まで) 
休館日   月曜日
主 催    鎌倉国宝館(鎌倉市教育委員会)
観覧料   一般600円(500円)、小中学生200円(100円)。( )内は20名以上団体料金。


私は、鎌倉からは遙か遠く離れた北海道に住んでおり、しかも、今の時期は仕事もそこそこ忙しいため、この特別展を観に行くためだけにわざわざ関東に出るのはかなり厳しいですが、関東にお住まいの方で鎌倉公方やその時代に興味のある方は、折角の機会なので、是非この特別展を観に行ってみて下さい!


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